データを作ったきっかけ
ハードウェアキーボード付きスマホのF(x)tec Pro1を購入後、ケースが欲しくなったものの、純正ケースは販売されていません。
スマホは原則ケースを付けないで使う派なのですが、F(x)tec Pro1は構造的に指紋認証を誤タッチしてしまうことが多く、さらにディスプレイの左右の誤タップも気になりました。背面にシリアルナンバーシールも貼ってあるのに(事務用品みたい)、擦れたら印字が消えそうだし、傷を記録として楽しむような端末ではなさそう。…ということでケースが欲しくなりました。誤タップに関してはアプリで調整もしているのですが、それでも起きてしまいますね。
まずはHUAWEI P20 Pro用の市販の手帳型ケースを購入
HUAWEI P20 Pro用のケースをF(x)tec Pro1に流用できるとの情報を各所で得ていたので、手帳型ケースをとりあえず注文してみました。
このanve P20 Pro HW-01Kケースは、縫製や全体的な作りが丁寧で良いと思いました。ケースを探す際は、毎度のことですが色やプリントデザインが私の好みとは外れたものが多かったです…手帳型はガーリーか渋いビジネスかのどちらかに寄っているデザインが多いです。そんな中、普段はキャラもの買わないのになんとなく欲しくなって買ってしまいました。ベストオブベストは無地のナス色(深い暗い紫)なんですが、まあスマホケースでそんな色はないです。紫でもラベンダー方向か、青、あるいは赤に寄っていて、暗い紫ってないんですよ。理想の紫は服でもめったにない。欲しかったら自分で布染めて縫うしかない。
真ん中上下にストラップホールがあるので、もちろんハンドストラップもつけられますし、両側に一本のストラップをつければハンドバッグや斜めがけバッグのようになります。かつて手帳型ケースを使っていたときはこの穴をわざわざ自分で開けてハトメ打ったりしてたので、最初から空いてるのは素晴らしいですね。
ほんの少しだけ小さかった
しかしながら、ポリカーボネート製の硬めのケースだったからか、ホルダー部分のサイズがほんの気持ちだけ小さかったです(一応ハマります)また、側面のボタン部分等は位置が合わないので、自分で切り欠きを作る必要があります。
ホルダー部分はカバーに両面テープで貼り付けてあるだけなので、ゆっくり剥がせば外せます。そこで、せっかくなのでF(x)tec Pro1にあう形のホルダーを自作して3Dプリントしてみることにしました。PLAがうまくカバーにくっついていられるかなという懸念はありますが…。
自分で作ってみた
データ作成にあたり
3Dプリント初心者の自分でも印刷しやすいように、ボタン部分の切り欠きは丸穴ではなくUの字にしています。
丸穴にすると印刷時にサポートが必要になると思いますが、サポートはいかんせん外すのが大変なのでできれば避けたいところ。なんなら印刷にかかる時間よりサポートを外してきれいに処理する作業の方が時間かかったりします。
サクサク削れて接着できるフィラメントもあるらしいので、いつか試したいとは思っています。硬いみたいだからケースには向かないかなあ(折れやすそう)。サポート部分を別の素材で印刷できて簡単に除去できる3Dプリンタも存在するらしいですねえ。うらやましいです。PETGフィラメントも試してみたいんですよねえ…(沼)
印刷にあたり
作ったホルダー部分のデータはPLAで印刷しました。本当はABSの方が強度があって良いのかなとも思いますが、フィラメントを持っていないので。試しにTPUで印刷してみたらふにゃふにゃすぎました。TPUで印刷するならもっと厚みを持たせないといけませんね。今回は本体を表面までぐるっと覆えないので(表面まで覆うとディスプレイと干渉してしまう)、硬めの、できれば弾力ある素材でサイドから締め付けるような感じが良いのかなと思います。
プリンターはQIDI TECH X-Smartです。ギリギリ印刷できるサイズに収まってよかったです。
人肌ぐらいの熱で色が変わるおもしろフィラメントを使っています。スマホの発熱や握っている場所がよくわかります(笑)紫色としてはもっと暗くて良いけれども蛍光ピンクとの配色は好み…!
これまでのデータもそうですが、データを作るにあたってFusion 360 マスターズガイド ベーシック編
がとても参考になりました。この本を見てチュートリアルを途中までこなし(ほぼ1つ目の作例のペン立てしかやってないかも…)、ピンポイントで知りたいことはググりながら作りました。
せっかくだからカバーには逆開きに貼り付けてみよう
市販手帳ケースそのままの方向だとキーボードが打ちにくかったので、逆向きに取り付けてみます。逆向きにすると、カードホルダーや表の猫の柄の向きもあわせて上下逆になってしまいますが、キーボードを打つのは楽になります。この端末にはいわゆる縦書き本の右開きがあいます。
逆向きに取り付けるので、カバーのカメラ部分は自分で穴を開ける必要があります。手帳のカメラの部分はカッターで難なく切り抜けました。ちょっとヤスリもかけました。しかし、せっかく丁寧に作ってあるのに、剥がしたり穴あけたりちょっと申し訳ない気持ち。
ダウンロードはこちら
STLデータはThingiverseにアップロードしました。Fusion360のデータ(.f3d)も同時にアップロードしてありますので、いかようにもカスタム可能です。
余談
こんなふざけた形の猫砂スコップも作ってます。意外とこのぐらいの大きさのスコップでフックにかけられる物がないので…(笑)