Atmoph Window 2とは
Atmoph Window 2は、一言で言ってしまえば「景色を映せる壁掛けディスプレイ」です。
富豪の窓、と言うのは私が勝手にそう呼んでいるだけです。部屋の窓から世界中の景色を眺める、全てを手に入れた富豪のイメージと、単にこういった生活必需品でない商品に散財できることが富豪っぽいと思っています。
Rentioで借りてみた
引っかかっていたのは、価格…
前々から Atmoph Windowのことは気になっていたのですが、いかんせん価格が価格なもので手を出せずにいました。Atmoph Window 2 になって少しお手頃になりましたが、それでも約5万円のインテリア家電です。景色は見放題プランと買い切りから選べますが、見放題のリミットレスプランを契約する場合は、さらに毎月980円の費用が、かかり続けます。
レンタルなら気軽に試せる
そんな折、家電等をレンタルできるサービス、RentioでAtmoph Window 2をレンタルできることを知りました。
一ヶ月あたり4,800円でAtmoph Window 2 をレンタルできるとのこと。最低レンタル期間は 3ヶ月で、それを過ぎればいつでも返却できます。また、12ヶ月以上レンタルし続けると、その後は自分のものになります。
12ヶ月以上レンタルしたら自分のものになるとはいえ、最初から新品購入するよりは割高になります。しかもレンタル品なので、原則として中古品です。
私は中古に関しては全く気にならないのと、レンタルなら気に入らなかったり飽きたりすれば返却できる点がとても気に入りました。売るにしても大きめの家電だと発送や梱包が大変ですし、やりとりやクレームがあった場合にも面倒なので…。割高になることに関しても、上記の利点を踏まえた上で、分割手数料だと思えば納得できます。
人気商品なのか、レンタル注文日から届くまでは最短でも一ヶ月の待ち期間がありました。
Rentioはチャットサポートが超迅速
注文時に、配送先住所の一部を間違えて入力してしまいました。Web上からは修正できなさそうだったので、Rentio Webサイト上のチャットサポートから相談したところ、超柔軟&迅速なやりとりができ、スムースに住所を変更できました。
配送もクロネコヤマトで届き、全く問題なかったです。
到着したものの、さっそくトラブル
到着し、さっそくセットアップしたものの、トラブルに遭遇しました。
Wi-Fiに繋がらない
正しいアクセスポイント名&パスワードを入力しているにも関わらず、Wi-Fiに繋がりませんでした。ネットに繋がらないことには何もできない商品のため、焦りました。
検索して出てきたヘルプページに「窓とルーターをできる限り近づける」とあったので、電源コードの限界までWi-Fiルーターに近づけたところ、繋がりました。
映像がカクカクしたり止まったりする
次に気づいたのは、映像がカクカクしたり止まったりすることです。我が家のネットワーク環境のせいかもしれません。ただしこちらは、映像を一度ダウンロードできてしまえば、問題なく再生できることがわかりました。
容量的に、どれぐらいの景色をダウンロードしておけるのか気になります。スペックとしては公開されていないようです。
製品としては期待通りで満足!
贅沢感ありあり
本物の窓の外の景色のように見えるかと言われると、そうではないです。
でも、大きな「動く絵」「動く写真」を飾っているような贅沢な気分になります。もともと絵や写真を飾るのはちょっとした贅沢だと思いますが、その類の満足感があります。
メインコンテンツとして主ディスプレイで「観る」のではなくて、「景色」として流しっぱなしにできることが、とてつもない贅沢だと感じます。
映像に「枠」をつけて表示できるフレーム機能もありますが、これは昔の「プリント倶楽部」を思い出す雰囲気で、安っぽさが出るのであまり使っていません。
映像の品質が良い
映像も絶妙な切り取り方で、動物や観光客が映り込んでいるものもあれば、人っ子ひとりいない風景もあります。なんせ1000以上の景色があるらしいのですが、どれも映像としてのクオリティが高いです。※ただし、ライブビューは画質が低いようです。
どのような映像がリミットレスプランに収録されているかは風景お試しページからも確認できます。
環境音も収録されていますが、気になるような(露骨に聞き取れるような)会話が聞こえてくることもなく、少し調整してあるのかなと思います。
花火の映像も、BGMがない状態で、素晴らしいと思います。近年の花火大会は音楽つきのことが多いようですが、花火は余計な音がないほうが良いと改めて感じました。色々な海岸が収録されているのも良いですね…。
3枚連結用にパノラマで収録されている風景は、1枚のAtmoph Window 2で見る場合にはどの部分を表示するかを選べる点も良いと思いました。本体の>ボタンをダブルクリックすると視点を変えられます。
今までにも Atmoph Windowと同じようなことをiPadで実現しようとしたのですが、意外と適した映像がなかったです。BGMやトーク、ぼかしやカット割に撮影者の主張が出過ぎていて、ずっと流しておくには向かない映像ばかりだったからです。
コンテンツに価値を感じているので、サービスとして長生きして欲しいです。
気分転換になる
特にコロナ禍で外出もままならず、実際の旅行は当面先になってしまいそうな状況下では、いつでも好きな場所を映像で流しっぱなしにできるのは精神的に良いです。ライブカメラ映像も4つほどあるようでが、ライブでなくとも別の景色、色彩を眺められると気分が変わります。迷わずもっと早く導入すればよかったです。
また、作業の合間に自然と遠くを見る習慣がついたので、目にも良さそうですね。遠くといっても狭い部屋なので1m先ぐらいですが、数十センチ先の画面だけを見続けるよりは良いと思います。
景色には、撮影された地域の解説や地図も収録されています。Wikipediaのような説明文が読めるのですが、これがまたちょっとした気分転換になります。地理には全く興味がなかった私ですが、いざ景色を見てしまうと、がぜん興味が出てきました。撮影地の名前を常時表示できるウィジェットもあるので、お子さんがいる家庭では教育にも良いのでは?と思いました。
モアレが出てしまっていますが、実際はキレイに表示されています
今まで見たことがなかった色彩をもった風景が、この世界のどこかに実在しているのだと思うと、感情が揺り動かされます。
不満もある
まずは、Wi-Fi接続や、スマホ連携の手順がけっこう面倒でした…まずスマホとBluetoothを接続してから、スマホ経由で色々設定できるようになると嬉しいです。また、スマホと連携しても、アプリの立ち上げからAtmoph Window 2に繋がるまでに時間がかかることがあります。音量など、とっさに操作したい時には不便です。
そして何より、ルーレットのような文字入力方式で、とても操作しにくいです。 Apple TVのリモコンに似た操作形態なのですが、もう少し改善してほしいですね。
リモコンは必須かも
そんなリモコンへの不満を知ってか知らずか、純正の Atmoph Remoteリモコンが販売されています。
価格も2千円ちょいなので、快適に操作したい場合は迷わず買った方が良いです。モノは増やしたくないし、スマホで操作できるとはいえ、特に音量の上下が直感的にできるようになり、使いやすくなりました。
こちらは特に窓とペアリングしなくても、電池の絶縁シートを抜くだけで操作できました。(複数の窓を持ってる場合はどうなるんだろう?)
ハードウエアの画質/音質はそれほどよくない
Atmoph Window 2を単なるディスプレイ&スピーカーとして見ると、それほど画質や音質はよくないと感じます。
目がRetinaディスプレイに慣れているので、Atmoph Window 2に近寄って眺めると「普通のディスプレイだな」と感じます…とはいえ、1m以上離れて見る分にはキレイですし、ノングレアで、角度による色の変化も抑えられているとは思います。目の近くに配置するよりも、やはり、少し離れた場所にある窓を眺めるように配置する方が満足度が高くなりました。
音に関しては、もしかすると私の配置に原因があるのかもしれませんが、「小さなスピーカーの音を、狭い箱の中で反響させた音」のように感じます。音楽を聴くような用途の商品ではないので、これはこんなものかなとも思います。別のスピーカーやイヤホンに音を転送できれば、そのほうが良い音で聴けるのかもしれませんね。
まとめ
総合評価4.5
注文をつけたくなってしまう点もありましたが、おおむね満足です。コンテンツを含めて、価格相応の価値がありました。飽きるかも、返すかも…と思いつつ借りましたが、借り続ける気がビンビンします。笑
6畳間では、1枚でも「けっこうデカい」と感じますが、富豪になれたなら3枚並べたいですね。きっと窓感が強く感じられるようになります。
勝手にリクエスト
- PCから景色を検索してお気に入りに登録したい
- PCから操作して窓の景色を変えたい
- 地図から景色を探したい
- 自分のプレイリストを作成したい
- IFTTTと連携して天気で景色を変えたい:雨の日は雨のプレイリスト、夜の時間は夜のプレイリスト…など(今でもAutoで再生すると時間帯に合わせた景色が表示されますが、お気に入りの景色にしたい)
- 撮影国を増やして欲しい(オーストラリアがないとは…)
- リピート再生時に映像と音をクロスフェードして欲しい
- 建造物の中の映像もあったら面白い(聖堂、美術館、図書館など)
機能追加のスケジュールを見ると、次のバージョンで「v3.0 Upload/Google Calendarとの同期」が搭載されるようなので、こちらも楽しみです。スマホで縦で撮影した映像や、THETAで撮影した映像が活かせるかも??
将来的にはAPIも考えているようです。窓のコンセプトとはちょっと異なってくるかもしれませんが、アーティストが自分の絵や写真、映像を売れたらいいなと思いますね。例えばアーティストがインスタに作品画像を掲載しても一円にもならないですが、彼らの作品や風景を家にかけられるなら課金したい!と思う方も多いのでは。
4ヶ月後の追記
引き続き旅行どころか外出もままならない状況の中、世界中のキレイな風景を眺められる「窓」の存在は、息抜きになり、大満足しています。
Auto設定でランダム表示にしていると、時折、思いがけないような光景に出会って「ここどこ!?(地球上に実在するの!?)」という驚きがあります。その場所のかんたんな解説や地図がチェックできるのでちょっとした旅行気分に。リモコンがあれば一瞬で確認できます。
天気や日付時刻表示も地味〜に便利です。小さな一手間ですが、ウィンドウを開くとか何かをクリックする、覗き込むという動作が不要なので、快適ですね。
設置場所の都合もあって、完全な「窓」には見えないことも、今ではそれほど気にならないです。映像と分かっていても充分に癒されます。3つ並べたらかなり窓っぽく見えるだろうなとは思いますね。
このまま返却せずにマイ窓(?)として愛用します!